【FUJIFILM】今後中古市場に多く並ぶであろうカメラX-T30 ⅱを今更レビュー【ミラーレス一眼】

2024年4月12日

こんにちは!

突然ですが、当ブログはしばらくカメラ関連の投稿が続きます。

というのも、つい最近このX-T30 iiを購入し、レンズもたくさん買ってしまい他のものに使うお金がないためです。。

本カメラは、数か月前Amazon等ECサイトでの価格がいったん下がった後、多くのサイトで販売が停止されています。おそらくディスコンになったのだと思います。

プロセッサやセンサーは現行の第五世代の一つ前のものになりますが、第四世代も十分な性能をもっています。

X-Pro3やX-S10,X-T4,X-E4などと同様のセンサー・プロセッサを持ちながら低価格を実現しているカメラです。

また、X-T50の噂もあり、X100VIなども発売されたことから今後買い替えで中古市場に出回ることが多くなると予想されるカメラになります。

ミラーレス一眼に挑戦してみたいけどそこまでお金をかけられない、あまり大きいカメラは持ち歩くのが億劫という方にはとてもおすすめなカメラになるので、検索から辿り着いた方はぜひ記事を読んでみてください!

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外観

外箱

外箱はこんな感じです。

箱を開けるとこんな感じです。

開封自体はだいぶ前なので、開封直後とは状況が一部異なるかもしれません。

内容物

内容物は以下の通りです。

  • 本体・ボディキャップ
  • USB-C to Aケーブル(約60cm)
  • マニュアル類
  • ストラップ

ストラップはちょっと安っぽい感じはあります。細いですが、ボディが軽いので耐久性自体は十分かなと思います。

自分は別途購入しているので、純正のストラップは使用していません。

👆使っているストラップです。斜め掛けが多いので少し長め

キットレンズについて

自分が購入した際はボディのみで注文したのですが、キットレンズモデルもあります(Amazonの場合、現在はキットレンズモデルのほうが低価格で出ているため、商品リンクもキットレンズモデルを紹介しています)。

キットレンズモデルはXC15-45 F3.5-5.6 OIS PZが付属しています。

少しF値が高いので、背景を大きくぼかしたい場合は別途単焦点レンズを購入したほうが良いかと思います。一方で、OIS(レンズ内手振れ補正)がついているので、暗所で多少シャッタースピードを落としてもブレなく撮影できるのは利点ですね。

スイッチ・ノブ類

これは僕がこのカメラを選んだ理由の一つでもあるのですが、多くの設定項目がアナログダイヤルで操作可能です。

撮影モード、シャッタースピード、露出、オート撮影切り替え、フラッシュを物理スイッチやダイヤルで操作できます。

上位機種のX-T5やX100VIなどでは、ISO感度もダイヤルで操作できます。

引用:FUJIFILM X-T5

僕は、ISOはリアのダイヤル割り当てでもいいかな、というのとできるだけ小型なカメラにしたかったこともあり、X-T30を選択しました(もちろん、値段の問題もありますが、、)。

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👆このくらいの値段なので、20万以上頑張れる方はこちらも候補に入れると良いと思います。現行機のため、まだ新品も手に入りやすいです。

液晶

液晶については上にあるX-T5と同じくチルト式です(3型・162万ドット)。バリアングルではなく、180度反転等もできないので自撮り・Vlogなどにはあまり向かないかもしれません。

いくつかの項目でも後述していますが、基本的に手で構えて撮影がメインの機種だと思ってください。

寸法・重量

寸法はこんな感じです。APS-Cセンサーのカメラとしてはかなり小さめだと思います。FUJIFILMのレンズ交換式カメラだと、X-Eシリーズの次に小さいシリーズになります。手振れ補正がついていないのが大きいと思いますが、X100VIで小型カメラにも手振れ補正を搭載してきたので、X-T50には搭載されるかもしれません。

118.4×82.8×46.8 mm

このサイズ感で電子ファインダーを搭載しているのもうれしいポイントです。入門機にはファインダーがない場合も多々あるのですが、FUJIFILMはその辺こだわっていそうですね。

実際、自分も前に所有していたカメラにはファインダーがなかったのですが、やはりファインダーがあったほうが”撮ってる感”が出ますし、明所でモニターが見づらいということもないのでファインダーは必須だと思っています。

センサーサイズはAPS-Cフォーマットです。FUJIFILMはXマウントというフルサイズより一回り小さいセンサーのカメラ、および中判と呼ばれるフルサイズより大きいセンサーを搭載したカメラのみを発売している珍しいメーカーです(GFXシリーズは100万以上しますが…)

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重量は以下の通り、APS-Cカメラとしてはかなり軽量です。

参考までに、いくつか他のAPS-Cミラーレスカメラの重量を載せておきます。

カメラ重量
FUJIFILM X-T5約557g
SONY α6700約493g
CANON EOS R7約612g
NIKON Z fc約445g
FUJIFILM X-T30約383g
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コンセプト的にも性能的にも似通っているZ fcがいい勝負をしていますが、それでも50g以上X-T30のほうが軽いですね(ストラップを外さずに測ったので、公称値より少し重たくなってしまっていたようです)。

この重さで内蔵フラッシュまであるのですから驚きです。

グリップ感

レンズをつけて握るとこんな感じです。

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👆つけているレンズ(後ほど別途記事化予定!)

親指部分と前方にそれそれ出っ張りがあるため、標準域までのレンズであれば、だいたいのレンズはつけて片手で撮影も可能だと思います。

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👆つけているレンズ(後ほど別途記事化予定!)

望遠などの大型レンズをつけるとさすがに安定感がなくなってくるので、後付けのグリップを買ってもいいかもしれません。

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👆こういった後付けのグリップがあります👆

シャッターボタンは大型の一眼とは異なり、上部に垂直についているのでやはりスナップ向きの面があるカメラかと思います。

機能

スペック

カメラスペックからざっくりと紹介します。特筆すべき機能やイマイチな点について後の項目で紹介していきます。

若干マニアックな話もしていきますので、興味がない方は撮影設定や作例の項目まで飛ばしてください。

  • 画素数:2610万画素
  • センサー:APS-C、ゴミ取り機能搭載
  • ISO感度:ISO160~12800(ISO80、100、125、25600、51200)カッコ内は拡張感度
  • 記録フォーマット:JPEG/RAW(同時記録可能)
  • 連写性能:約30コマ/秒(電子シャッター、1.25Xクロップ時)
    約5コマ/秒(メカニカルシャッター使用時)
  • シャッタースピード:1/32000秒~15分(電子)
    1/4000秒~15分(メカニカル)
  • 動画性能:DCI4K 17:9(4096×2160)29.97p
    4K 16:9(3840×2160)29.97p
  • Full HD 16:9(1920×1080) 240p
  • 動画記録フォーマット:MOV/MP4
  • 液晶モニター:3型162万ドット、チルト式液晶
  • ファインダー:有機EL電子ビューファインダー
  • 撮影枚数:ファインダー使用時:360枚
    液晶モニタ使用時:390枚
  • SDカードスロット:シングルスロット
  • フラッシュ:内蔵
  • セルフタイマー:10秒、2秒
  • 手振れ補正:なし
  • 外部接続:USB-C 、MicroHDMI、2.5mmマイクジャック、ホットシュー
  • 通信:USB-C、Bluetooth4.2、Wi-Fi

シャッタースピード

電子シャッターを使用することで1/32000秒までシャッタースピードを上げることができます。NDフィルター等は内蔵していませんが、ある程度光量のある環境下でも絞り開放で撮影が可能です。自分の所有しているレンズで一番明るいNOKTON 35mm F1.2でさえ、ここまでシャッタースピードを上げることはほとんどありません。必要十分だと言えると思います。

撮像素子クリーニング

この価格帯のカメラには珍しくごみ取り機能が搭載されています。ミドルグレード当たりのカメラまでは省略されていることも多い機能ですが、意外とないと困る機能だったりします。

SDカードスロット

SDカードスロットはシングルスロットですが、このカメラを選ぶならシングルスロットで問題ないと思います。というのも、あまり電池持ちがよいカメラではないこともあり、1日の撮影でカードがいっぱいになるほど撮影することはあまりないためです(というか、もっと撮りたい人やバックアップが必要な人は上位機種を購入したほうが幸せになれると思います)。

動画性能

4K30pでの撮影ができますが、先述した通り電池持ちがあまり良くないこともあり、動画向きのカメラとは言えないと思います。液晶もチルトのため自分にレンズを向けながらの撮影は不向きだと言えます。動画も撮っていきたいということであれば、X-SシリーズやX-Hシリーズのバリアングル液晶のモデルのほうが良いかと思います。

フルHDであれば240pのハイスピード撮影が可能なので、スロー映像の記録などの用途では使えると思います。

他機器との接続

ケーブルがUSB-Cなのはありがたいです。PCやスマートフォンと有線接続して写真や映像を転送できます。

また、専用アプリを介してBluetoothおよびWi-Fi接続で転送することもできます。Wi-Fi接続を併用することで、従来のBluetoothのみの転送に比べ転送速度は格段に向上しています。

手振れ補正について

手振れ補正はありません。これも動画向きでない理由の一つといえます。一方で、写真撮影においては手振れ補正は必ずしも必要な機能ではなかったりします。センサーサイズが大きいので、当然スマートフォンよりは短いシャッタースピードで撮影が可能ですし、完璧に夜景や花火の撮影をするのであれば結局三脚を使うことが多いです。

F値の小さいレンズを選ぶ、ISO感度を上げる、気合で手振れを抑える(?)等、対策のしようはあります。全体的にアナログ感を重視しているFUJIFILMのカメラを使うのであれば、手振れ補正ナシで撮影するのも味の一つといえるのではないでしょうか。

とはいえ、最近の機種にはだいたい搭載されていますから、そこはお財布やその他の要素と相談ということになるかと思います。

撮影設定

撮影時に調整できるパラメータについてざっくりまとめました。

こちらも一部機能についてのみ細かく記載していきたいと思います。

  • フィルムシミュレーション:12種類18モード
  • グレインエフェクト:弱・強および粒度の小・大
  • カラークロームエフェクト:弱・強
  • カラークロームブルー:弱・強
  • ホワイトバランス:オート: ホワイト優先 / AUTO / 雰囲気優先
    カスタム: カスタム1~3
    色温度(ケルビン値)選択: 2500K~10000K
    プリセット: 晴れ / 日陰 / 蛍光灯1 / 蛍光灯2 / 蛍光灯3 / 電球 / 水中
  • ダイナミックレンジ:100~400%(ISO制限あり)
  • トーンカーブ:H-2~+4、S-2~4
  • カラー:±4
  • シャープネス:±4
  • 高感度ノイズ低減:±4
  • 明瞭度:±5
  • HDR:OFF/AUTO/200%~800%+
  • 色空間:sRGB/AdobeRGB
  • フォーカス点数:117点/425点
  • フォーカス方式:AF-S,AF-C,MF
  • 顔認識:あり(顔、瞳)
  • 被写体認識:なし
  • MFアシスト:スタンダート、デジタルスプリットイメージ、デジタルマイクロプリズム、フォーカスピーキング
  • ブラケット撮影モード:AEブラケティング、フィルムシミュレーションブラケティング:、ダイナミックレンジブラケティ
    ング、ISO感度ブラケティング、ホワイトバランスブラケティング、フォーカスブラケティング
  • アドバンスドフィルター:トイカメラ
    ミニチュア
    ポップカラー
    ハイキー
    ローキー
    ダイナミックトーン
    ソフトフォーカス
    パートカラー(レッド/オレンジ/イエロー/グリーン/ブルー/パープル)

フィルムシミュレーション

FUJIFILMのカメラに共通で搭載されている機能として、フィルムシミュレーションがあります。見てもらった方が速いと思うので、以下に作例を掲載します。

富士フィルムの色々なフィルムの描写を模した設定をすぐに使うことができます。Velviaを使えば鮮やかな描写が、クラシックネガを使えばいわゆる”エモい”描写が誰でも簡単にできます。富士フィルムの写真が撮って出し(LightroomなどでのRaw現像なしの写真)でも美しいといわれる所以だと思います。

フィルムシミュレーションは、カメラの画質設定とは独立しているので、フィルムシミュレーションを適用したのちにカラーやトーンカーブを微調整して自分だけの設定を作ることもできます。

一方で、最新機種ではないため今後新しいフィルムシミュレーション等は追加されないと考えられます。第5世代プロセッサを搭載した各機種については、上記に加えノスタルジックネガが追加されており、さらに2024夏ごろにはGFXシリーズに先行して搭載されていたReala Aceもアップデートで追加されるようです。

カスタム設定

上記のような設定を保存する機能としてカスタム登録機能があります。

登録したカスタムは、カメラ右側のQボタンを押してリアダイヤルを回すだけですぐに切り替えられるので便利です。

画質系の設定だけでなく、記録方式やAFモード、測光方式なども保存できるので、撮影シーンごとにカスタムを登録するのもアリだと思います。7つまで登録可能です。

画質悪くすみません・・・

Qボタンからはカスタム以外にもアクセスでき、この画面に表示する項目もカスタム設定ごとにカスタムできます(顔認識ON/OFFの部分をセルフタイマー切替の設定にする等)。

作例

最後に、このカメラで撮影した写真を何枚かご紹介します。

XF35mmF2 f/2.5,ISO320,SS1/4400(Classic Neg.)
XF35mmF2 f/4 ,ISO320,SS1/1400(ACROS)
Voigtländer 35mmF1.2 f/1.2,ISO 320,1/7000(Classic Neg.)
Voigtländer 35mmF1.2 f/1.2,ISO 320,1/1100(ASTIA)
TTArtisan 27mmF2.8 f/2.8,ISO160,1/1800(Provia)
Voigtländer 35mmF1.2 f/1.2,ISO160,1/550(Classic Neg.)

総評

いいところ
  • とにかく小型軽量、現状手に入る富士フィルムカメラでは唯一無二のレベル
  • アナログ操作ダイヤルが多く、直感的に操作できる
  • 小型でもファインダーつき
  • プロセッサ・センサーなどは上位機種と同一
イマイチなところ
  • 手振れ補正なし
  • 最新機種と比較すると画素数はやや劣る
  • バリアングルではないので自撮り、Vlogには向かない
  • 機能の大幅なアップデート等は今後ないと考えられる

まとめ

いかがだったでしょうか。

とりあえず書くべきと思った機能についてまとめていったので、今後も内容を更新していくかもしれません。

物価や人件費の高騰等もあり、富士フィルムを含め各社の新品のカメラは今後さらに値上がりしていくと考えられます。そんな中でもこの機種は比較的台数が出た方ですし、中古相場もそこまで上がらないのではないかと考えられます。

1台目のミラーレス一眼としては十分な性能だと思いますし、レンズ交換式カメラはレンズを次のカメラへと引き継げますから、新しい機種が欲しくなったら交換で下取りに出せば比較的低価格で本体を更新していけます。

今後、Xマウントのレンズレビューもいくつか投稿していきたいと考えておりますので、カメラを買った際にはぜひそちらの記事もご覧ください!

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それではまた次回の記事でお会いしましょう!