【比較】X-T30Ⅲ発売間近!X-T30Ⅱの中古とどっちを選ぶ?使用歴ありの筆者が初心者向け比較【FUJIFILM】

こんにちは!

先日X-T30Ⅲが発表されましたね。

X-T30Ⅱから内部プロセッサを第5世代にアップデートしたものになります。合わせてキットレンズも更新されました。

X-T30系統は価格が比較的安く、今回初めてミラーレス一眼を買おうか迷っている方や、サブカメラとしてFUJIFILMのカメラを初めて買おうという方も多くいらっしゃると思います。

自分も現在はX-T5を使用していますが、初めて購入したカメラはX-T30Ⅱでした。

そこで今回は、X-T30の2型と3型について、具体的にどのような差があるのか、また中古との価格差を確認して新型を選ぶ必要があるのかどうかの判断の助けになればと思い比較記事を書いてみることにしました。

比較

概要

早速ですが、まずは違いのある部分について表にまとめてみました。

X-T30ⅡX-T30Ⅲ
プロセッサX-Processor 4X-Processor 5
記録方式JPEG,RAWJPEG,HEIF,RAW
シャッター方式メカニカル,電子,メカニカル+電子メカニカル,電子,電子先幕,メカニカル+電子,電子先幕+メカニカル,電子先幕+メカニカル+電子
被写体検出なし動物,鳥,車両,航空機,鉄道
連写時連続撮影枚数
約30コマ/秒 (1.25x クロップ)
JPEG 29枚
圧縮RAW 17枚
ロスレス圧縮RAW 17枚
非圧縮RAW 17枚
JPEG 128枚
圧縮RAW 78枚
ロスレス圧縮RAW 46枚
非圧縮RAW 23枚
圧縮RAW+JPEG 32枚
ロスレス圧縮RAW+JPEG 27枚
非圧縮RAW+JPEG 21枚
映像記録方式MPEG-4 AVC/H.264MPEG-4 AVC/H.264
HEVC/H.265
6K29.97p
200Mbps
オープンゲート
4K23.98-30p(DCI/UHD)23.98-59.94p(DCI/UHD)
FullHD16:9,17:9 59.94p
ハイスピード
16:9 240p
16:9,17:9 59.94p
9:16 29.97p
ハイスピード
16:9 240p
17:9 240p
外部出力4K 30p 4:2:2 10bit/F-log4K 59.94p
6.2K 29.97p

4:2:2 10bit
6.2K 12bit RAW
F-Log/F-Log2
フィルムシミュレーション18種20種
キットレンズXC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ
(35mm判換算:23mm-69mm相当)
XC13-33mmF3.5-6.3 OIS
(35mm判換算:20mm-50mm相当)
ボディ色ブラック,シルバーブラック,シルバー,チャコールシルバー

それぞれの違いについて細かく見ていきます。プロセッサについてはそれ自体が上記の違いを表しているので割愛しますが、X-S20やX-T5,X-T50などと同様のものになりました。

iPhoneのチップセットやPCのCPUの進化だと思ってください。

記録方式

正直あまり使っている人はいないかもしれませんが、HEIF形式での記録に対応しました。

最近のiPhoneなどは標準でこの記録形式になっています。JPEGよりも高画質で圧縮率が高いと言われていますが、まだ使えない環境があったりするので業界標準としてはJPEGの方が主流かなと思います。

ただ、今自分のX-T5でJPEG→HEIFに切り替えたところ撮影可能枚数が5140→7817まで増加したので、結構なサイズ差があるようです。

最近はWindowsPCでもHEIFが扱えますし、HEIFで困らない人は変えてみてもいいかもしれません。

シャッター方式

シャッタースピード上限等に変化はありませんが、電子先幕に対応しました。

電子先幕を説明するにはどうしても若干難しくて長い話になってしまうのですが、連写等の際に優位性があります。また、メカシャッター寿命も少し延びると言われています。

電子先幕の仕組みについては以下のサイトが分かりやすかったので、気になる方は確認してみてください。

被写体検出

プロセッサの更新によって、上位機種と同様の被写体検出が使えるようになりました。鳥や猫など、比較的動きのある被写体でもAFがぐっと合わせやすくなります。

FUJIFILMの場合、それぞれの被写体をあらかじめ設定しておく必要があるのですが、その分検出精度はなかなか良いかなと思います(他メーカーの被写体検出ありのカメラはあまり使ったことがないですが、、)。

連写時連続撮影枚数

連写速度自体は変更がありませんが、処理性能の向上により連続で記録できる枚数が増加しています。

特にJPEGでは5倍以上の撮影枚数を実現しています(30fps,1.25xクロップの場合)。

連写スピード別の細かい枚数等はFUJIFILMの仕様ページをご覧ください。

映像記録方式

HEIFと同じような流れで開発された動画フォーマットであるHEVC(H.265)に対応しました。こちらの方が広まっている印象で、最近のデバイスでは一通り対応している気がします。

圧縮率にも優れているので、MOV形式で撮影するのであればこちらを使用する方が長時間動画撮影できるかと思います。

動画性能

6.2K オープンゲート撮影

まず、2型では対応外だった6.2K解像度に対応しました。さらに、センサー全面を利用するオープンゲート撮影となるので、純粋な解像度ではX-T5など一部第五世代センサー搭載機種をも上回る6240 x 4160での撮影が可能です。

映像を切り抜いて縦型動画としての利用などの際にも十分な解像度を得ることができます。

4K60p撮影

4K撮影時はX-T30Ⅱでは30fpsまでに制限されていましたが、3型では60fpsをサポートしました。

4K30pまでというのは若干時代遅れ感があったのでとりあえず標準レベルまで追従したのかなという印象です。同一構成のX-S20やX-M5と同じような感じですね。

FullHD 縦型撮影追加・ハイスピード撮影時解像度増加

Youtube Shortsやtiktokなどの影響で俄かに需要が高まっている縦型動画の撮影にも対応しています。最初から縦型で撮影することにより構図が決めやすくなるメリットがあります。

また、ハイスピード撮影に17:9(2048 x 1080)が追加されました。最大フレームレートは変わらず240pとなります。

外部出力(動画撮影)

解像度の向上は前述の通りです。また、F-Log2に対応しました。より広いダイナミックレンジでの撮影が可能になります。

フィルムシミュレーション

X-Processor 5にのみ対応するフィルムシミュレーションとして、REALA ACEおよびノスタルジックネガが追加されています。

REALA ACEはスタンダード寄りの使いやすいフィルムシミュレーションで、私も撮影の際よく使用しています。PROVIAに比べると赤系の色が少しおとなしくなる印象です。

ノスタルジックネガは黄色寄りの発色で、クラシックネガほどわざとらしくなくほどよいレトロ感を演出できます。

キットレンズ

キットレンズが15-45mmのパワーズームから13-33mmの手動ズームへと変更になりました。レンズ内手振れ補正(OIS)は引き続きついています。

個人的には望遠端は45mmくらいは欲しいところですが、パワーズームから手動になったのはいい変更点だと思います。手動の方がだいぶ微調整しやすいですからね。

重さも135g→125gとわずかに軽量化しました。

また、もう少しお金が出せるなら、ボディだけ買ってXF16-50mm F2.8-4.8や、

手振れ補正が欲しければXF18-55mm F2.8-4から始めるのも個人的にはありだと思っています。

新品にこだわらなければ、特にXF18-55mmは中古である程度状態のいいモノが多く出回っていると思います。

ボディ色

初代X-T30に存在したチャコールシルバーが再度発売されるようです。

引用:FUJIFILM公式サイト

結構かっこいいですよね。個人的には今から買うならこの色かもしれません。

見た目はカメラ選びで最も重要な要素の一つだと個人的には考えています。カメラは持ち出さないと意味ないですからね。

そもそもFUJIFILMを選ぶ方の半数近くは見た目メインかもしれませんが…

その他の違い

スペック表には明確な記載がないですが、プロセッサ性能の向上によって特に古いレンズなどでAF性能が向上するという話があります。

自分はX-T30Ⅱを使っていた時はXF35mmF1.4を持っていなかったのであまり体感できていないのですが、FUJIFILMには古いレンズの中にもいいものがいっぱいあります。

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↑いわゆる「神レンズ」 発売は2012年なので超ロングセラーです

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↑こちらもXF35mmと同世代になり、今でも結構人気があります

レンズ名に「LM」がついていないものはDCモーターとなり、AFが遅い傾向にあります。これらのレンズについても、古いボディで使用するのに比べてAF速度や精度が向上しているようです。

買い替えを検討している方は、X-S20やX-M5など、同一スペックの機種を家電量販店等で試してみるといいと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか?

改めて比較してみると意外と違いがあったなという印象です。

記載しなかったサイズ、重さ等の各要素についてはスペック表を見る限り完全に同一のようです。

X-T30Ⅱについては別途レビュー記事もありますので購入を悩んでいる方はぜひこちらもご覧ください!

それではまた次回の記事でお会いしましょう!